設定
設定画面
「設定画面を表示」ボタンを押すか, キーボードで「Ctrl + コンマ」を入力すると, 設定画面が開きます.
設定画面のアクセシビリティ
設定画面は, スクリーンリーダー NVDA による読み上げ動作確認を行っています.
設定画面の全体構成
設定画面の先頭には, 設定を入力するタブグループがあります. 次の 3 つのタブが含まれます.
- OBS 接続
- 読み上げ
- その他
タブグループのあとに, 「保存」と「キャンセル」の 2 つのボタンがあります.
- 「保存」ボタン
- 設定を保存したのち, アプリが再起動されます.
- 「キャンセル」ボタン
- 設定を保存せずに設定画面を閉じます.
次に, 設定を入力するそれぞれのタブについて説明します. 各タブの内容は 1 つ以上の設定グループに分かれています.
「OBS 接続」タブ
OBS Studio への接続設定タブです. 画面映像を取得するため, 必ずすべての項目を設定する必要があります. 設定方法は 導入ガイド を参照してください.
「WebSocket サーバー」グループ
- ポート番号
- WebSocket サーバーのサーバーポート番号.
- パスワード
- WebSocket サーバーのサーバーパスワード. 入力欄のとなりに「パスワードを表示」チェックボックスがあり, 入力した値を確認することができます.
「映像キャプチャデバイス」グループ
- ソース
- 映像取得元となる「映像キャプチャデバイス」ソースの名前.
「読み上げ」タブ
情報の読み上げに関する設定タブです.
「発話」グループ
発話機能全般についての設定グループです.
- エンジン
- 使用する音声合成エンジン. 「棒読みちゃん」「VOICEVOX」の 2 つの項目から 1 つを,コンボボックスで選択します.
- 味方 HP 形式
- 味方 HP を発話するときの形式. 「数値と割合」「数値のみ」「割合のみ」の 3 つの項目から 1 つを, コンボボックスで選択します.
- 味方チームを読み上げる
- 選出開始時に味方チームを読み上げるか. チェックボックスにチェックが入っていると有効になります.
- ログメッセージを読み上げる
- ログメッセージを読み上げるか. チェックボックスにチェックが入っていると有効になります.
- テラスタイプを読み上げる
- テラスタル使用時に推定されたテラスタイプを読み上げるか. チェックボックスにチェックが入っていると有効になります.
「棒読みちゃん」グループ
棒読みちゃんを用いた発話に関する設定グループです. 音声合成エンジンに棒読みちゃんを選択している時だけ表示されます.
- 速度
- 読み上げ速度. 棒読みちゃんの標準速度は 100 で, 大きいほど速くなります. 発話が詰まりにくくなるよう 150 以上がオススメ.
「VOICEVOX」グループ
VOICEVOX を用いた発話に関する設定グループです. 音声合成エンジンに VOICEVOX を選択している時だけ表示されます.
- キャラクター
- 読み上げるキャラクター. キャラクター設定コンボボックスと, スタイル設定コンボボックスが順に並んでいます.
- オーディオデバイス
- 音声を出力するオーディオデバイス. コンボボックスから選択します. よくわからなければ「デフォルト」を選択してください.
- 音量倍率
- 音量を何倍にするか. スピンボックスで 0.1 ずつ調整できます.
- 速度倍率
- 速度を何倍にするか. スピンボックスで 0.1 ずつ調整できます. 発話が詰まりにくくなるよう 1.5 以上がオススメ.
- ステレオ音声にする
- ステレオ音声として出力するか. チェックボックスにチェックが入っていると有効になります.
VOICEVOX キャラクター設定時の注意
VOICEVOX のキャラクターを指定する際は, キャラクターの一覧を取得するため, VOICEVOX が起動している必要があります.
設定画面を開いたときに VOICEVOX が起動していない場合, キャラクター選択コンボボックスの代わりに「キャラクター一覧を読み込む」ボタンが表示されます. このボタンを押すことであとからキャラクター一覧を読み込むことができます.
「その他」タブ
「OCR」グループ
文字の読み取り機能である OCR についての設定グループです.
- エンジン
- 使用する OCR エンジン. 「Windows 標準」「Tesseract OCR」「使用しない」の 3 つの項目から 1 つを, コンボボックスで選択します.
「GUI」グループ
GUI (グラフィカルインターフェース) についての設定です.
- ボタンを表示する
- チェックボックスのチェックを外すと, メイン画面にボタンが表示されなくなります. キーボード入力しか使わない方, スクリーンリーダーの読み上げが邪魔になる方は非表示にしてみてください.
設定ファイル
すべての設定は設定画面で完結していますが, 設定画面を用いずに設定ファイル settings.toml
を直接編集することでアプリの挙動を設定することもできます.
画面による補助が無い状態で入力することが難しい項目もありますので, できるだけ設定画面で設定することを推奨します. ここではあえて知りたい人向けに文法を解説します.
設定ファイルの文法
設定ファイルは TOML という言語で書かれています. 全部理解するのは大変だと思いますので, 必要なところだけ以下で説明します.
構文
#
から改行まではコメントです. コメント部はあってもなくても同じ意味になります.[]
で囲まれたラベルはセクション名を表しています. 次のセクションのラベルまたはファイル末尾までが同じセクションです.- 「
キー = 値
」 という記述で設定値を書き込みます.
設定項目
- 型が「整数値」「実数値」の項目は, 入力したい値をそのまま入力します.
- 型が「真偽値」の項目は,
true
またはfalse
を入力します. - 型が「文字列」の項目は, 入力したい文字列を半角二重引用符で囲ったものを入力します.
なお, 設定ファイルの構造は将来を見据えて設計しているため, 設定画面の構成と一致しない部分があります.
[obs]
セクション
OBS Studio からの映像取得に関する設定です.
キー | 型 | 未指定時 | 説明 |
---|---|---|---|
port | 整数 | 必須 | WebSocker サーバーのサーバーポート番号. |
password | 文字列 | 必須 | WebSocket サーバーのサーバーパスワード. |
source | 文字列 | 必須 | 映像キャプチャデバイスのソース名. |
[notification]
セクション
読み上げに関する設定です.
キー | 型 | 未指定時 | 説明 |
---|---|---|---|
engine | 文字列 | bouyomichan | 使用する音声合成エンジン. bouyomichan を指定すると棒読みちゃん, voicevox を指定すると VOICEVOX を使用する. |
ally_hp_format | 文字列 | both | 味方 HP の読み上げ形式. numerator で値だけ, ratio で割合だけ, both で両方. |
[bouyomichan]
セクション
棒読みちゃんによる読み上げに関する設定です.
キー | 型 | 未指定時 | 説明 |
---|---|---|---|
speed | 整数 | 150 | 読み上げスピード. 100 が標準で, 大きいほど速くなる. |
[voicevox]
セクション
VOICEVOX による読み上げに関する設定です.
キー | 型 | 未指定時 | 説明 |
---|---|---|---|
speaker | 整数 | 0 | キャラクター・スタイルのインデックス. 直接指定するのは難しいので, 設定画面を使用することを推奨します. |
volume_scale | 実数 | 1.0 | 音量倍率. |
speed_scale | 実数 | 1.0 | 速度倍率. |
uses_stereo | 真偽値 | true | ステレオ音声を使用するか. |
[audio]
セクション
オーディオに関する設定です. 現在は VOICEVOX を使用して読み上げるときだけ有効になります. どの項目も直接設定することは難しいので, 設定画面を使用することを推奨します.
キー | 型 | 未指定時 | 説明 |
---|---|---|---|
host_api | 文字列 | システム依存 | 音声出力先ホスト API 名 |
device_name | 文字列 | システム依存 | 音声出力先デバイス名. |
[ocr]
セクション
OCRに関する設定です.
キー | 型 | 未指定時 | 説明 |
---|---|---|---|
engine | 文字列 | winocr | 使用する OCR エンジン. winocr を指定すると Windows OCR, tesseract を指定すると Tesseract OCR を使用する. none を指定すると OCR を用いる機能を無効化する. |
[routine]
セクション
自動実行される処理に関する設定です.
キー | 型 | 未指定時 | 説明 |
---|---|---|---|
notifies_ally_team | 真偽値 | false | 有効にすると, 選出開始時に相手チームを読み上げた直後に味方チームを読み上げる. true で有効, false で無効. |
notifies_log | 真偽値 | true | ログメッセージを読み上げるか. true で有効, false で無効. |
notifies_tera_type | 真偽値 | true | テラスタイプを読み上げるか. true で有効, false で無効. |
[gui]
セクション
GUI に関する設定です.
キー | 型 | 未指定時 | 説明 |
---|---|---|---|
uses_buttons | 真偽値 | true | ボタンを使うかどうか. true で表示, false で非表示. 他のスクリーンリーダーの邪魔になるときは false を試してみてください. |
設定ファイル作成例
[obs] # OBS Studio に関する設定セクション. # port: WebSocket サーバのポート番号. # ※ この項目は起動時に必須です. 初回起動前に変更してください. port = 4445 # password: Websocket サーバのパスワード. (半角二重引用符で括る) # ※ この項目は起動時に必須です. 初回起動前に変更してください. password = "OBS Studio WebSocket サーバのパスワード" # source: 映像キャプチャデバイスのソース名. (半角二重引用符で括る) # ※ この項目は起動時に必須です. 初回起動前に変更してください. source = "OBS Studio の映像ソース名" [notification] # 読み上げに関する設定 # engine: 使用する音声合成エンジン. "bouyomichan" にすると棒読みちゃん, "voicevox" にすると VOICEVOX. engine = "bouyomichan" # ally_hp_format: 味方 HP の読み上げ形式. "numerator" で値だけ, "ratio" で割合だけ, "both" で両方. ally_hp_format = "both" [bouyomichan] # 棒読みちゃんによる読み上げに関する設定セクション. # speed: 読み上げスピード. 100 が標準で, 大きいほど速くなる. speed = 150 [voicevox] # VOICEVOX による読み上げに関する設定セクション. # speaker: 先頭を 0 とする話者のインデックス. speaker = 0 # volume_scale: 音量を何倍にするか. volume_scale = 1.0 # speed_scale: 速度を何倍にするか. speed_scale = 1.5 [ocr] # OCR に関する設定. # engine: 使用する OCR エンジン. # "winocr" を指定すると Windows OCR, "tesseract" を指定すると Tesseract OCR を使用する. # "none" を指定すると OCR を用いる機能を無効化する. engine = "winocr" [routine] # 定期実行処理に関する設定. # notifies_ally_team: 有効にすると, 選出開始時の相手チーム読み上げ直後に味方チームを読み上げる. true で有効, false で無効. notifies_ally_team = false # notifies_log: ログメッセージを読み上げるか. true で有効, false で無効. notifies_log = true # notifies_tera_type: テラスタイプを読み上げるか. true で有効, false で無効. notifies_tera_type = true [gui] # GUI に関する設定セクション. # uses_buttons: ボタンを使うかどうか. true で表示, false で非表示. uses_buttons = true